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友人たちと札幌雪まつりへ

――雪と光が織りなす幻想的な冬の祭典

札幌の冬、雪まつりの魅力

雪深い冬の札幌。その厳しさの中に、美しさと楽しさを詰め込んだイベントがある。そう、さっぽろ雪まつりだ。
友人たちと訪れた2024年の雪まつりは、期待をはるかに超える壮大な景色と温かな人々の笑顔にあふれていた。

雪と氷でつくられた精巧な彫刻。夜になるとライトアップされ、幻想的な光景が広がる。寒さを忘れるほどの感動がそこにはあった。

大通会場――壮麗な雪像が並ぶメインストリート

札幌の中心部、大通公園。この広大なエリアに、国内外のアーティストが手がけた雪像や氷像が並ぶ。

ひときわ目を引いたのは、北海道庁旧本庁舎「赤れんが庁舎」の大雪像。細部にわたる造形美が素晴らしく、まるで本物の建物が雪の中から浮かび上がっているようだった。

他にも、北海道ならではのモチーフが随所に見られる。サラブレッドが躍動する姿を表現した雪像、小樽の歴史的建築「銀鱗荘」をかたどった作品。どれも職人たちの技術の結晶だった。

夜になると、ライトアップによって雪像がより一層輝きを増す。寒さの中、光と影が織りなす幻想的な空間に心を奪われた。

つどーむ会場――遊び心満載の雪と氷のアトラクション

雪像を鑑賞するだけではないのが、この雪まつりの醍醐味。アクティブに楽しめるのがつどーむ会場だ。

ここでは、大きな雪のすべり台やスノーラフティングを体験できる。童心に帰って雪遊びに興じる大人たちの笑顔があふれていた。

特に圧巻だったのが、高さ約10メートルのスライダー。雪と氷で作られたこのアトラクションを、子どもたちが歓声をあげながら滑り降りていく。その姿を見て、友人たちと「やってみる?」と顔を見合わせた。

滑り降りた瞬間、冷たい空気が頬を切る。スピード感と雪の感触が心地よく、思わずもう一度挑戦したくなった。

すすきの会場――氷が生み出す幻想美

大通会場の雪像とは異なり、すすきの会場では氷像が主役。透明度の高い氷で作られた作品は、まるでガラス細工のような繊細さを持つ。

夜になると街のネオンと氷像が共鳴し、独特の美しさを生み出す。氷の中に閉じ込められた魚や花が、まるで時を止めたかのように静かに佇んでいた。

すすきのと言えば、札幌屈指の歓楽街。氷像を眺めながら温かい飲み物を片手に、友人たちと語り合うひとときは、この旅の特別な思い出となった。

雪まつりを満喫するためのポイント

防寒対策はしっかりと

2月の札幌は極寒。特に夜は気温が氷点下10度以下になることもある。ダウンジャケット、手袋、マフラーは必須。防水性のある靴を履くと、雪道でも安心だ。

混雑を避けるなら朝が狙い目

雪まつりは国内外から多くの観光客が訪れるイベント。特に夜のライトアップ時は混雑するため、ゆっくり鑑賞したいなら朝の時間帯がおすすめ。

冬の札幌グルメも堪能

雪まつりの会場周辺には、北海道ならではのグルメが揃う。

  • 熱々のスープカレー:冷えた体に染み渡るスパイスの香り
  • 海鮮丼:新鮮なウニやイクラを贅沢に盛り付けた逸品
  • ジンギスカン:炭火で焼いたラム肉の香ばしさがたまらない

会場内の屋台でも、北海道ならではのグルメを楽しめる。ホットワインや焼きとうもろこしを片手に、雪景色を眺めるのも風情があった。

札幌の冬、その魅力を味わう旅

さっぽろ雪まつりは、単なるイベントではない。そこには、人々の情熱、職人たちの技、そして雪と光が織りなす幻想的な世界が広がっている。

友人たちとともに歩いた雪道、感動を分かち合った瞬間、温かい食べ物を囲んで語り合った夜――すべてが特別な思い出となった。

冬の札幌には、雪まつり以外にも魅力が詰まっている。温泉で体を温めるもよし、雪山でスキーやスノーボードを楽しむもよし。寒さの中にこそ、北海道の魅力が詰まっているのだ。

また来年、この地を訪れることを心に決めて。
さっぽろ雪まつりの夜、静かに舞い降りる雪を眺めながら、旅の余韻に浸った。