
今回は、村田沙耶香さんの「コンビニ人間」という本の感想を書きたいと思います。
この本は、コンビニで働く女性の物語ですが、普通の恋愛や結婚とは違う生き方を選ぶ彼女の姿に、私はとても考えさせられました。
普通は家族であっても違う
私の世代は当たり前のように結婚し。息子が生まれて、それなりに幸せな日々を送っていました。
でも、子供が大きくなって大学生になると、やはり世代間で考え方が違うのだなと感じるようになったのです。
息子に彼女がいるのかわからないからです。過去に質問をしたことがあるのですが「いない」との一言。
大学生なら彼女くらいいるかと思ってたのですが・・・
学生なのでそれほど心配はしていませんが、今の世代の恋愛観に関するニュースを見ていると、息子の人生だと思いつつも心配になってしまうのです。
「コンビニ人間」に出会う
そんな時に出会ったのが「コンビニ人間」です。何気に手に取って読んでみたら、一気に読まされました。
「普通」とは何か考えさせられた一冊です。読み始めは面白く、終わりは怖かった。けど、面白かったというのが感想です。
読んでいると乾いた人間関係と日々の同じような仕事環境が、最初は薄っぺらに見えるかもしれませんが、主人公にとっては大切な1日の歯車であり、生活の中心なのです。
生活のスタイルにはいろんな選択がありますね。結婚や社員としての就職は、本人が望まなければ無理に選ぶ必要はありません。
時代が変わってきてはいますが、まだまだ同性や同年代であっても、他人からの干渉から逃れるのは難しいこともあります。
自分らしい生き方や感覚、個性を大切にすることも重要です。もし広い心でこれらを受け入れられる社会が広がれば、人々の孤独感も薄れるのではないかと思います。
もちろん、社員として働いて税金を納め、老後のために貯金すること、結婚し家族を持つことも、国の将来にとっては重要な要素です。若い時は思い切り自分の道を進んでもいいけれど、その先で他人にかかる影響も考えなければなりません。また、少子化という日本の問題とも結びついて、様々な視点から考えさせられる一冊です。
この本は、私に新しい視点を与えてくれました。
息子がどのような恋愛観を持っているのかはわかりません。ただ、私の考えを押し付けるようなことはしないように気をつけたいと思っています。
この本を読んでくださった方も、ぜひ自分の生き方について考えてみてください。ありがとうございました。